たまたま軍服姿のウズベキスタン兵士ひとりと出逢い、いっしょに写真に納まった後、「日本にはどういう印象をもっていますか?」と、トランスレイターのウズベク語版で質問した
ら、図らずも英語で答えがかえってきた。
◇「日本は、第二次大戦で、非常に大きな被害と苦しみを受けたのにかかわらず、決して報復をせず、平和を願ってやまない国だ。争いとか闘いとかを、口にすることさえ、はばかる民族だと思う」と答えた。
◇家内が「憲法で守られています」と問い返すと。「憲法の問題ではありません。日本人の体質が、そうさせているのです」と、その兵士は、何度も『憲法の問題ではない!』と強調して、家内と二人をおどろかせた。
◇彼はまた、10年前に、北京で軍隊の訓練を受けたとも言ったが、そういう日本観をいったいどこで、だれによって身につけたのか?聞いておけばよかったと、今さらながら悔やまれる。
そして、『このオペラ劇場が、旧日本兵の労働によって建てられたことは、このタシケントの街だけではなく、国中の人々が知っている』と静かに語った。
◇旧日本兵の誠実さや正直さ、いつ帰国できるともわからない不安と寒さの中での、ウズベク人たちに対する優しさや思いやりが、1969年の地震にも耐え抜いた建物とともに、こうして70年以上たった今も、不動の評価になっている。
ケガや病気で、無念にも異国の地に葬られた若き数百人の日本兵を思い(翌日墓参)、彼らに恥ずかしくない生き方をしたいと強く胸に刻んだ1日でもあった。
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